株式会社良知経営

理念/フィロソフィを軸とした「人間力の向上」と共に、「経営・現場力」と「能力・スキル」の向上を目指して

生販一体・環境エネルギー・飲食

課題
「いつでも・どこでも」学べる教育環境づくりと、 研修管理・オペレーションの効率化を図りたい
対象
全社員

「良知経営の実現」という経営理念を大切にされ、「6次産業×環境維新×良知人財=日本創生」というミッションのもと、食と環境エネルギーの課題解決(自給率向上)を目指している良知経営グループ(全13社で構成)様。
グループ全体として、①1次産業(深谷太陽農園の運営)、2次産業(ベーコン・ハム、豚丼等の製造加工)、3次産業(生鮮&酒&業務スーパーの展開)による生販一体事業(6次産業化を推進)、②環境エネルギー事業(再生可能エネルギーの普及・展開)、③飲食事業(ブランド牛を中心とした焼肉事業、創業270年の老舗割烹旅館運営等)を展開されています。
グループ全社に展開する「良知大学」という社内教育機関があるなど、人財育成に非常に力を入れておられます。今回は、ホールディングカンパニーである株式会社良知経営 教育本部の豊嶋様にお話をお聞きしました!

この事例のポイント

  • 「いつでも・どこでも」学べる教育環境づくりと、研修管理・オペレーションの効率化を図りたい

    Smart Boardingを導入したきっかけとして、①最も重要となる「人間的な成長」に加えて、従業員一人ひとりの「経営・現場力の向上」をサポートしたい、また時間・場所に制約されず、『いつでも・どこでも学べる環境づくりを図りたい』という人財育成の観点と、②「研修受講管理システム(LMS)」によって、研修管理を効率化させたいという人財育成に関わるオペレーションの観点による、2つの想いがありました。

  • 徹底的な「受講者」目線で、動画作成から配信を実践!

    ①Smart Boarding既存動画の視聴、②良知大学(後述)オリジナル動画の作成・視聴、③レポート・アンケートの収集の3軸でSmart Boardingを活用しています。その中でも、グループ全社の教育を企画・推進する「教育本部」だけではなく、各部門・各現場リーダーの方々と一緒に動画を作成。またリーダーと一緒に、各メンバーに視聴してほしいSmart Boardingの動画を選定したり、動画視聴も教育本部からの発信だけではなく、各部門リーダーからメンバーに伝えて頂いたり、動画を見たくなるようなアイキャッチ画像をPPTで作成したり、と常に「受講者の目線」に立って工夫をしています。

  • モチベーション向上だけでなく、「一人ひとりに寄り添った教育」に着手できている

    主には新入社員(新卒・キャリア)研修での活用にはなりますが、受講者から提出いただいたレポートやアンケートに、事務局や講師の方々からコメントを残すことで「モチベーション向上」、また「一人ひとり」に合わせた人財育成が徐々に形になってきていると感じます。グループミッションの中にも掲げている「良知人財」の育成を強力にサポートしてくれる「教育システム」として、今後も活用を進めていきたいです。

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利用者の声

「いつでも・どこでも」学べる教育環境づくりと、研修管理・オペレーションの効率化を図りたい

― Smart Boardingを導入された当時、抱えていた課題やきっかけを教えてください。

豊嶋様

e-ラーニングシステムを探し始めたきっかけは大きく2つあります。1つ目は人財育成の観点、2つ目が人財育成に関わるオペレーションの観点です。

1つ目の人財育成の観点では、最も重要な「人間力の向上」に加えて、「経営・現場力の向上」も必要だと考えていました。社内の教育機関である「良知大学」では、稲盛和夫氏が提唱する「考え方×熱意×能力」、または渋沢栄一氏の代表的名著「論語と算盤」でも言われるように、人としての正しい考え方や、「人間力の向上」を最も重要な土台としつつ、その上に「能力・スキルの向上」を図ること、それらを両輪でバランスよく育むことが大切だと考えております。具体的にいうと、論語=人間的な成長、人としての正しい考え方、算盤=能力・スキルです。

▼良知大学の考える人財育成

今までこの論語(=人として何が正しいのか?人間力の向上)の部分は「良知経営フィロソフィ」として整理された冊子を使った研修プログラム・勉強会を実施したり、朝礼で一緒に学んだりする機会がありました。
しかし、算盤(経営・現場力、能力・スキル)の研修・教育環境が、十分には整ってはいませんでした。今の社会の変化・ニーズの変化に合わせた形で能力・スキルが、常にアップデートできる環境が「階層別×部門別」で必要だと強く感じていたのです。

また、我々良知経営グループの主力事業は、全国で68店舗(2023年10月末時点)展開している「生鮮&酒&業務スーパー」なのですが、小売の現場で働かれる皆さまは日々大変お忙しく、「まとまった時間を研修に費やすことも難しい」ということ、更には店舗を関東、北陸、北海道エリアなどに多方面で展開しているため、神奈川県にある本部で集合研修するにしても「移動が負担になる」という実態がありました。

そういった中、「いつでも・どこでも」学べるe-ラーニングによる教育環境づくりが必要だと認識しておりました。

2つ目のオペレーションの観点では、「研修受講管理システム(LMS)」を使い、業務効率を図りたいと考えていました。長らく、新入社員研修やリーダー研修のレポートを手書きで書いてもらい、それをPDFに変換してメールで送られたものを保管していました。例えば、リーダー研修では1回につき20人が参加し、6回実施される、すると約120人分のメールのやりとり・PDFのダウンロードが必要になります。
教育プログラム作成や研修を担う教育本部の人員は2~3名と限られていますので、効率化できる部分はシステムを使い工数を削減していきたいと考えていました。

― 数あるサービスの中で、Smart Boardingをお選び頂いた理由を教えてください。

豊嶋様

資料請求を含めてeラーニング・LMSの会社を11社検討し、Smart Boardingが総合的に一番良いと判断しました。コンテンツ、機能、価格という大きな3つの軸と、それに紐づく細かい項目も決めて、Excelで管理しながら比較しました。特に教育システムは、グループ全社に及ぼす影響も大きいという責任感もありまして、出来る限り多くの会社を比較検討しました。

まずコンテンツ面においてお話します。eラーニング・LMSの会社には、元々システム・LMSベンダーが後からe-ラーニングコンテンツを作って提供している場合と、元々教育・研修の会社が後からLMSを作った場合の、2つのパターンがあるかと思います。私たちは何よりも、教育コンテンツの「質」を特に重視していたので後者の「教育・研修の会社がつくるe-ラーニング・LMS」が良いと考えており、その中でもINPUTと一緒にOUTPUTの仕組みのある Smart Boardingが良いと感じました。またコンテンツ面のみならず機能面においては、シンプルで直観的なので、一緒に働く仲間の皆さまも使い易いなと感じました。

  

徹底的な「受講者」目線で、動画作成から配信・各々サポートを実践!

― Smart Boardingをどのように活用されていますか。

豊嶋様

主に①Smart Boarding既存動画の視聴、②良知大学オリジナル動画の作成・視聴、③レポート・アンケートの収集の3つの方法で活用しています。

①Smart Boarding既存動画の視聴では、もともとあるFCEさんのコンテンツの中から、特に重要な動画をピックアップして配信しています。具体的には、コンプライアンス・労務関連など必修のコンテンツを全社員に配信し、また『7つの習慣』に紐づくマネジメントスキル講座をリーダー向けに配信しています。

②オリジナル動画の作成・視聴では、「マニュアル」「規定」「社長講話」で主に活用しています。我々が経営している業務スーパーでは、誰もがある程度同じレベルで業務ができるように「マニュアル」を動画で作成したり、「規定」は “なぜこの規定が大切か”を解説動画で説明しています。また「社長講話」では良知経営グループ全13社の代表であり、株式会社良知経営社長の濵田が大切にしている考え方や想いを録画し、全従業員(現在は主には現場のリーダー、社員が対象)が見られるようにしています。創業から32年の時を経て、今では社員・アルバイトさんを含めると3000人規模になっており、社長の話を聞いたことがないメンバーもいます。少しでも社長の考え方や想いに触れていただき、会社としてみんなでベクトルを合わせて一枚岩になっていきたいという想いから配信するようになりました。

③研修後にSmart Boardingからレポート・アンケートを提出いただき、学習進捗や理解度、満足度を把握しています。レポートやアンケートでは、こちらからフィードバックもできるので重宝しています。

― Smart Boardingを運用するうえで、工夫していることなどあれば教えてください。

豊嶋様

いくつかありますが、ここでは3つ紹介させてください。

1つ目は、学習プログラムを「現場」の方と一緒に作成することです。私たち教育本部は、現場の社員一人ひとりの成長をサポートする立場であり「応援団」のような存在ですので、動画作成やメンバーに視聴して欲しい動画の選定は、現場のリーダーの方と一緒に進めていきます。現場のリーダーと共に作り、また視聴選定した動画ですので、質・量ともに充実した内容になります。一緒に作成することで、その後の配信・浸透もかなり一体感を持って進められています!

2つ目は、学習プログラム作成後、「誰がメンバーに視聴の依頼をするか」です。教育本部である私ではなく社長や部長、部門リーダーからメンバーに「直接」視聴のお願い連絡をしてもらいます。教育本部側だけから言われるのと、自分の上司やリーダーから伝えられるのでは、現場の方の意識も変わってきます。もちろん1回で見ていただくのはなかなか難しいので、受講状況を確認して、見ていない方がいたら私から現場のリーダーにお伝えして、その方に見てもらえるようにフォローをしています。

3つ目は、配信している学習コースの「アイキャッチ画像」です。業務スーパーのマニュアルは「緑」にしたり、精肉部門は「オレンジ色&背景は精肉機器」、会社のロゴもアイキャッチ画像に入れるようにしたりしています。少しでも現場の人が動画のアイキャッチ画像を見て、「あ!この動画見てみたい」と思ってもらえるように工夫しています。

▼精肉部門に配信しているコースのアイキャッチ画像

モチベーション向上だけでなく、「一人ひとりに寄り添った教育」に着手できている

― Smart Boardingを活用して感じる効果はありますか?

豊嶋様

2023年1月に正式導入してまだ数か月ですので、目に見える効果は出ていないかもしれませんが、会社の教育システムとして認知されつつあると感じます。1つ何かを上げるとすれば「一人ひとりに寄り添った教育の機会」にもなっていると最近は感じます。具体的にはアンケートやレポートに、講師含めた運営側からフィードバックできることで、「個人」に合わせた教育がしやすい環境になっています。
例えば、6日間の新入社員研修では、毎日Smart Boardingからアンケートとレポートの提出を依頼しています。このレポートに研修講師である私から約10行~20行くらいですかね、コメントを返信しています。

― 実際に社員の方から「こんな声もらった!」というエピソードはありますか?

豊嶋様

そうですね。「コメントを貰えてうれしい」「見てもらえている安心感がある」と言ってもらえたことがあります。コメントを返信することは安心感の醸成だけでなく、新入社員のモチベーション向上にもつながっていると実感しています。

この講師と受講者、双方向でコミュニケーションが図れる土台がSmart Boardingにはありますし、会社として非常に大切にしている人財育成において「一人ひとりに寄り添った教育の機会」につながっていると感じます。

― 良知人財、良知大学等お話がありましたが、貴社にとって「人財育成」とはどのようなものなのでしょうか?

豊嶋様

私たちは人財育成を、わかりやすく自然現象で例えると「土」だと思っています。理念や事業、そして人財を考える際に、教育本部内で使っている考え方があって、まず「太陽」=理念として常に変わらないずっと照らし続けるものと考えます。そしてそんな太陽を目指しながら、「花」=事業が生えていきます。そしてその草・花を支える「茎・幹」=良知人財です。そして、これら「草・花」も、「茎・幹」も、全ては「土」から芽生えてきます。この土こそが、人財育成です。

ですので、そもそも土がなければ植物は育たず、またその土に栄養がなければ植物が枯れるように、事業の根幹である「人財」を育むこと、より良い豊かな教育があることが何より重要であると私たちは考えています。そして花びらが落ちても良い土、よい茎・幹があれば復活するように、何か事業がうまくいかなくても良い人財育成があり、そして素晴らしい良知人財がいれば、また発展し続けられると信じています。

そして、人財育成の機関である良知大学では、「日本・世界を変える本物のリーダーを輩出する」を長期的な目標に掲げ教育プログラムや研修を考えています。ですので、先ほど6日間の新入研修の話もありましたが、講師である私自身も何度も内容を見直し、「この研修が人生を変えるきっかけになる」と本気で考えて準備をします。すると、新入社員の方にもこちらの本気度が伝わりしっかり聴いてくださいますし、レポート・アンケートは必ずしっかりと書いて提出してくれます。提出いただいたレポートには、受講者の方が頑張って書いて下さった決意や感想が必ずあるので、私もその気持ちに応えたいと思い、コメントもしたくなるんですよね!

良知人財を生み出していくために、今後取り組みたい4つの活用方法

― 今後、どのようにSmart Boardingを活用していきたいですか?

豊嶋様

今後4つの活用を、進めていきたいと考えています。
1つ目は「オリジナル動画の作成・拡充」です。現在業務スーパーや精肉のマニュアルはありますが、これ以外にも部門ごとにしっかりとしたマニュアルを動画で提供し、業務や人財の平準化を進めていきます。他にも「社長の年頭挨拶の動画」「入社式」など、まだ活用しきれていない動画があるので、もっと幅広い方に知っていただきたい情報は積極的に配信していきたいですね!

2つ目は、「既存のFCEさんのコンテンツの活用」です。現状は『7つの習慣』に紐づくマネジメントの講座は活用できていますが、他の動画もコースに組み込んでいきたいです。

3つ目は、「実践トレーニングの活用」です。Smart Boardingでは、学んだことをOUTPUTして実践オンライン研修と対面研修を追加料金なしで受講できるので、とても良いと感じています。動画と組み合わせてより効果的な教育を展開したいです。

4つ目は、「アルバイトさん向けの視聴の拡充」です。現在Smart Boardingのアカウントは社員のみに発行していますが、やはり現場のアルバイトの皆さんが活躍できること、生きいきと働けることが何より大切です。どのように拡充するかはこれから決めていきますが、良知経営グループで働くすべての人、全従業員がSmart Boardingを視聴できる環境はつくっていきたいですね。

 

―貴重なお話、ありがとうございました!

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