2024.11.19
2024.11.19
働き方改革が注目されている昨今、あらゆる意味でワークスタイルの変化の波が実際に目に見えて起きていることを体感している方も多いはずです。リアルからWeb会議システムを利用したリモートワークやテレワークという働き方が一般化し、ITを使った効果的な業務の進め方が今後の企業の生産性を左右するといっても過言ではありません。
業務に関して新しいスタイルを導入しなければならないのは当然のことですが、それ以前に業務を効率化するさまざまな「教育」も、企業は同時に変化していく必要があります。
わかりやすい例が「研修」でしょう。新人の育成や新しいスタイルを業務に取り入れる際に、なくてはならないものがこの研修です。従来は「集合型」と呼ばれる、リアルで会場に講師と受講者を集めて実施されていた研修も、これからの時代はWeb.オンラインを通じての実施が主流となるでしょう。
しかしこれまでオンラインで研修をした経験がない企業の人事担当・研修担当者様の場合、果たしてオンラインで十分な効果が受講者にあるのかどうか不安もあるかもしれません。
これからの時代必要不可欠といわれている新しい研修システムであるオンライン研修ですが、実施するにあたりまずはどのようなものであるかを理解しなければなりません。順を追ってオンライン研修について説明していきましょう。
一言でオンライン研修といっても、その方法により研修の種類はいくつかに分けられます。まずはその種類について理解することが大切です。それぞれメリット、デメリットがありますので、自社の研修ではどちらを選択したら良いのか、この種類から判断しましょう。
オンライン研修の種類においてポイントとなるのが「同期型」と「双方向性」です。
同期型というのはリアルタイムに進行する授業で、開始から終了までの時間が決められており、いわばライブのような授業となります。一般的な授業といえば、こちらのイメージが強いかもしれません。逆に非同期型の授業はビデオなどで録画されている授業です。ビデオの授業であれば好きな時にいつでも見ることができます。
同期型の授業はライブで時間を共有するため、講師と受講者の距離感が近くなり共感しやすいというメリットがあるのです。ですが、その反面何度も講義をする場合、講師がその度に授業をしなければならないという手間もあります。
非同期型であれば事前に収録したビデオを流せば良いため、工数的にはこちらのほうが手軽に授業を進められます。
双方向性とは、講師と受講者がやりとりできる授業です。講師が話した内容に関して受講者が質問できるなど、お互いにやりとりができるものとなります。反対に双方向でない授業というのは、講師側から一方的に情報を与える授業です。こちらの場合は、受講者から講師にその場で質問などができません。
双方向性のある授業であれば、授業中に受講者が質問でき問題がすぐ解決する、あるいは研修中にコミュニケーションが取れます。そのため、講師と受講者の関係性がより密接になるというメリットがあるのです。
ただしコミュニケーションというものには一定のリスクもあります。場合によっては質問に対する回答がうまくいかなかったり、コミュニケーションに失敗するとかえって関係性が悪化したりするという可能性があることも否定できません。リアルタイムで講義する講師には、そのようなコミュニケーションスキルも必要となり、一定のレベルが求められます。
では、以上のようなメリットデメリットを踏まえ、オンライン研修の4つの種類を見ていきましょう。
ではオンライン研修にはどのようなメリットがあるのでしょうか。もちろんオンライン、集合型のそれぞれにメリットやデメリットがありますので、まずはその概要を把握して、自社の場合どのような形態で実施するのがベストであるか判断材料にしてみましょう。さらにオンライン研修の注意点などについても事前に確認しておくことが必要です。
まずはオンライン研修のメリットを見ていきましょう。従来のリアル研修、集合型研修と比較して、オンライン研修にはどのようなアドバンテージがあるのでしょうか。
まずは距離的な問題をクリアできるのがオンライン研修ならではのメリットです。全国に拠点がある企業であれば、各地に出向いてリアルな集合型研修を開催するのは工数的にも費用的にも大きな負担になります。場合によっては地方では研修できないということもあるのではないでしょうか。
その点オンライン研修であれば、PC・スマホさえあれば場所は関係なくWebからどこでも均一な質の教育が可能です。
オンライン研修の大きなメリットとしては、スケーラブルであることが挙げられます。オンライン経由であれば、同時に多人数に対して研修が実施できるのです。非同期型で研修の内容が毎年アップデートされるようなものでない場合、継続的に何年も同じ研修内容を繰り返し使えるのも特徴ですね。
リアルな集合型の研修は講師のトレーニングや手配、会場の予約などを含め、研修を実施するにあたり非常に多岐にわたって手間がかかります。もちろんオンライン研修でも手始めの準備は必要ですが、一旦用意してしまえば次回以降は準備にかかる手間が軽減できるといえるでしょう。
集合型の場合、受講者数を増やすためには会場の規模や設備、そのほかさまざまなファシリティの手間やコストが発生することがほとんどです。ですが、オンラインであればどれだけの人数が参加しても対応可能といえます。
オンライン研修は開催する側のメリットだけでなく、受け手のメリットもたくさんあります。非同期型の動画などの研修であれば生徒はいつでも研修を受けられ、スマホなどのモバイルデバイスを使えば、受講する場所さえも自由に選択可能です。これは業務に支障をきたしにくく、もちろん受講者側の自由度も高められます。
双方向性のあるオンライン研修システムであれば、講師と受講者間のやりとりができる他、グループディスカッションなどのコンテンツも盛り込むことが可能です。研修の中にはグループ内での討論や思考が必要なものもありますが、そのような内容でもオンライン研修で同じように研修を進められます。少人数性のグループワークに特化したオンライン研修を用意している企業様も最近増えてきています。
LMS(Learning Management System)学習管理システムがセットになったオンライン研修サービスがあるのをご存知でしょうか。LMS機能によって、受講者の申込から参加後まで、簡単に学習履歴を管理をすることができます。毎日忙しい企業の人事担当者にとって、LMS機能は人事の工数を削減するサポートツールになることでしょう。管理に悩んでいる人事担当者様には、LMS機能のついているオンライン研修サービスはおすすめです。
このように従来型の集合型研修と比較して、オンライン研修には多くのメリットがありますが、その一方でいくつか注意しなければならないポイントもあります。
では、どのようなことに気をつけてオンライン研修を実施すれば良いのでしょうか。
オンライン研修の場合注意しなければならないのが、受講者の参加する姿勢です。ほとんどの場合は、対面できる集合型のように講師や参加者が側にいない環境で自分一人で学ばなければならないため、受講者はモチベーションをキープしづらいでしょう。
しかし研修を受けるのは自分のスキルアップのためであり、そのような動機付けや当事者意識をまずはしっかりと徹底しておくことが大切です。
そのため、企業の人事担当者様の場合、研修前に参加目的や期待を受講者と事前に共有しておくことも1つ大切でしょう。
そのほかにも集中力が続かないなどの問題もありますので、研修の内容自体にメリハリをつける、集中できるような課題を与える、顔出し受講を必須とするなど工夫が必要です。
対面型の研修のメリットには、参加者同士の交流により人間関係が構築できたり、新しい発見につながったりというものもあります。それに比べると、オンライン研修だとそのような対面での交流はあまり期待できません。
オンライン研修で集合研修に近い交流の場を与えるためには、グループディスカッションの場を設けるなどの工夫が必要です。ビデオ会議サービスの中にあるルーム機能、zoomのブレイクアウトルームのような機能などを活用すると良いでしょう。
また、少人数性のグループワークに特化したオンライン研修事業をしている企業様も一部あります。少人数であるので、講師と受講者のコミュニケーションが密に行え、よりリアルに近い双方間のグループワーク・ディスカッションが行えます。
このようにオンライン研修でも集合型の研修と同等の効果は期待できますが、従来実施していた集合型の研修からオンラインに切り替える際には、事前にいくつかの注意点があります。
集合型の研修を実施していた場合、その内容をそのままオンライン研修へとシフトしてしまうと大きな失敗につながります。オンライン研修は上記のデメリットでも紹介した通り、参加者の集中力が切れやすいため、従来コンパクトなタイムスケジュールでの進行が重要です。さらに参加者はモニターなどを見続けることで疲労にもつながるため、適度に休憩を取るのが理想的といえます。
さらに、事前に内容をまとめたテキストを渡して読ませておくなどの工夫で、タイムスケジュールをコンパクトにするといった工夫も必要でしょう。
機材やネットワーク環境などオンライン研修に不可欠な機材やインフラは、配信する側も参加する側も、一定条件で揃えておく必要があります。オンライン研修はほとんどの方はPCで参加されるようです。
どの程度の機材、インターネットの回線速度が必要か、PCが会議システムに対応しているかなどを事前にチェックし、特に参加者側にはその確認を済ませおくと安心です。事前に確認しておけば、いざスタートしたらPC画面がフリーズして使い物にならない、zoomなどの会議システムが起動しないといった致命的な失敗を防ぐことができます。
オンライン研修を実施するためには、動画やライブ配信ツールを使用します。この手のツールはさまざまな種類が用意されているので、その中から自社の研修に必要な機能を満たしているものを吟味しなければなりません。
特に同期型の研修が必要な場合は、参加者側からビデオ通話できる機能を持ったツールが必要です。一度ツールを決定してしまうとその後他のものに変更する際にかなりの手間がかかることが想定されます。準備段階でそれぞれのツールの特徴や研修のためにどのようなコンテンツや参加形態とするかなど、しっかりと検討しておきましょう。
研修において講師と受講者がコミュニケーションをしっかり取ることは、成功の鍵を握る要素です。同期型の場合は受講者側からの発言などを促しますが、非同期型の一方的な動画配信でもテキストや課題、あるいは参加者の自主的なアクションを積極的に促しましょう。講義内容に参加者とのコミュニケーションを意識したインタラクティブ性のある内容を盛り込むことが重要です。
オンライン研修では、集合型とは異なるトラブルが発生する可能性があります。
例えば機材に関してのトラブルは、ネットワークやパソコンなどが原因となることもあり、IT系に詳しくないとトラブルを解決できない可能性が高いです。研修実施においてはこのようなトラブルを解決できるスタッフを補助役として準備しておくことが大切でしょう。
集合型の研修の場合は、参加者の理解度をその場の空気や直接的な質問で、おおよそは把握できますが、Web上でのオンライン研修となるとなかなか難しいこともあります。
オンライン研修においては、単に研修に参加してもらって終わりというものではなく、しっかりと参加者側からのフィードバックや、フォロー体制を事前に盛り込みましょう。研修の目的を果たしているかどうかの、企業の人事担当者様はレビューをすることをおすすめします。
リアルで実施していた対面の研修のフォーマットをそのままオンライン研修に持ち込んでも、思ったような企業は、成果が出ないこともあります。オンライン研修ならではの手軽さやシステムを活用したメリットを活かしつつ、モチベーションや理解度の把握などといった注意点をしっかり押さえることが重要です。
なによりも、参加者にそのオンライン研修を受けることで自らのスキルをレベルアップできるということをしっかりと理解させること。そして、積極的な参加を促すことが、ある意味能動的になりがちなオンライン研修では大切だといえます。
さらにオンライン研修の運用にはIT的なスキルが求められ、オンラインに合わせたコンテンツの準備が従来型の研修よりも重要です。そのような視点を改めて考えつつ、新しい世代の研修として従来の研修をいかにオンラインにシフトしていくかを企業の人事担当者の方は検討してみてはいかがでしょうか。
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